転職を検討したときに、どこから応募すればよいか迷うことがあります。
今回は、意外と誰も教えてくれない中途採用における応募ルートと採用確率について考察します。
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ルート① 求人広告経由
私が最も悪手だと考えるルートです。
人気企業のため転職サイトに掲載されると応募者が殺到します。
そうなると採用側としても、書類選考をシビアにせざるを得ません。
応募者も基本的には履歴書などを他の会社のものを流用してくるのが実情だと思います。
当然、採用側としてもそれもわかっているので、なおさら熱心に読み込む気になれず、
流し読みでバッサバサと書類選考で足切りされてしまう確率が高いです。
ちなみに、書類選考合格率を少しでも上げたい方はこちらもご覧頂ければと思います。
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ルート② 直接応募(採用サイトから)
この方法は、知名度が小さい会社やベンチャー気質のある人事がいる場合に有効な手法です。
わざわざ、自社サイトに来ているのでまず入社意欲は期待できます。
実は採用側にとってこれは重要で、内定を出したのに蹴られてしまう、
というのは、かなり痛いことなのです。
優秀な人ほど争奪戦になりますので、能力ももちろん入社意欲=本当にこの人はうちの会社に入社してくれるのかは、重要な採用指標の一つです。
しかも、転職エージェントや転職サイトの用意されたフォーマットでの応募とは少し異なるので、その行動力も評価される可能性もあります。
そして、採用側としても見逃せないのが、採用コストがかからないということです。
転職エージェントの場合、年収の3割持って行かれますので、仮に1000万円だった場合、300万円の採用コストがかかることにになります。
それが、自社応募の場合は採用コスト0。
採用コストを目標指標においている企業はあまり多くはないかと思いますが、
人事によってはこの点を、加点してくれる可能性もあります。
ルート③ 転職エージェントの利用
現在の転職環境において、最もポピュラーとも言える手法だと思います。
転職者としても転職エージェントを挟むことで、求人の紹介から、
転職アドバイスまで無料で相談に乗ってもらえるメリットがあります。
一方で、採用側としても転職エージェントで一次フィルターを通すことで、
まったく橋にも棒にもかからないような人や、なんとなく受けるという記念受験的な
人材を排除してくれることで、手間を省いてくれるというメリットがあります。
反面、人気企業は狭き門となり紹介を渋られたり、
そもそも、エージェント経由での応募を受け付けていないこともあります。
また、先程も書いたように、転職エージェント経由での採用は
企業側にとって、最もコストのかかる手法ともいえます。
(※転職エージェントの強化版ともいえるヘッドハンティングはさらにコストがかかります)
ルート④ コネ採用・縁故採用
コネ採用と聞くと、大手企業の役員の息子など特殊事情を想像する方もいますが、ここでいうコネ採用はそういう意味ではありません。
私のような一般人でも使えるものです。
ここでいうコネ採用は、社員からの紹介・推薦のことを指します。
人事としてはこれほど心強い後押しはありません。
紹介する社員側も本当にどうしようもない人材を紹介するわけにはいきませんから、一定の人材の質の担保があります。
採用側に立ったことがある人はわかると思いますが、履歴書で人を見抜くのは本当に難しい至難の技です。
たくさんの履歴書を限られた時間の中で
「この人のこの経歴は本当にこの人の成果なのか(この人の関与度はどのくらいか)」
「この人はうちの会社に入って通用するのか」
ということを、シビアに見ています。
このステップを現役社員の相談ではスキップできるのは大きいところです。
いきなり採用、というのはかなりレアケースですが、ほとんどの確率で書類選考はパス、しかも現役社員からのお墨付き、という最高のアドバンテージを持った状態で面接に突入することができます。
これは、なんの後ろ盾のないほかの応募者と比べると、頭一つどころか、全身突き抜けてるくらい、大きなアドバンテージです。
まとめ
転職活動もマーケティングと同じ。
履歴書をどうかくか、面接で何を話すか、を考える以前に、
どのルートで応募するかという段階で、すでに戦いは始まっています。
自分の現状を認識しながら、自分の志望企業の置かれている立場を想像し、
どのルートで応募するのかを、ぜひ考えてみてください。
(おわり)